そこへ、侍女(こしもと)が、菓子をはこんできて、慈円のまえと、範宴のま…
2014年1月16日 小説「親鸞」
そこへ、侍女(こしもと)が、菓子をはこんできて、慈円のまえと、範宴のま…
「姫、ごあいさつをせぬか、叔父さまに――」 兼(かね)実(ざね)がいう…
小侍が走ってきて、 「あっ、青蓮院様でいらっしゃいますか」 と平伏した…
師にお目にかかったら――と幾つもの疑問を宿題にして範宴は胸に蓄(た)め…
この世に――この日(ひ)の本(もと)に生れてきた自分の使命が何であるか…
遠くで、夜明けの鶏(とり)の声がする―― しかし、顔をあげてみると、ま…