私の机の上には百円ショップで購入した香炉があります。

私の机の上には百円ショップで購入した香炉があります。

それで、これまた百円ショップで購入した線香やコーンタイプのお香を焚いて香りを楽しんでおります。

 仏教の伝来と共に日本にも入ってきたお香ですが、仏道作法により定着し、平安時代にはまず貴族の間で香の香りを楽しむようになりました。

やがて江戸時代に入り、中国より線香の製造方法が伝わるや広く一般庶民にも普及していったそうです。

 お香の原料の種類ですが、私たちがもっとも親しんでいるのは香木でしょうか。

香木には白檀(ぴゃくだん)、沈香(じんこう)、伽羅(きゃら)などの種類があります。

そのほかにも草の根や木の皮、動物から採るお香などもあります。

仏教では、体臭などの悪臭を除き、かぐわしい香りで心を落ち着かせ、清々しい気持ちで仏さまに接するということで早くから用いられてきました。

また、浄土真宗ではお香の香りを嗅ぐことによって清らかなお浄土の世界に思いをはせると共に、誰彼と差別することなく行き渡るお香の香りから、阿弥陀さまの分け隔てないお慈悲の心を表すとも言われています。

お寺で使うお香には、線香や刻み香の他に常香盤(常にお香が燃えている盤)に用いる抹香や登礼盤作法の時用いる塗香(体や衣に塗って使う)等があります。

またお焼香の作法ですが、土香炉に燃香(線香に火を付けてお供えすること)するときには線香は立てずに、左端から右端の方に燃えていくよう寝かせて置きます。

金香炉に焼香するときにはお香は一回だけつまみ、頭上に押し頂くことなくそのまま金香炉にくべて合掌礼拝するのが正しい作法です。

【確認事項】このページは、鹿児島教区の若手僧侶が「日頃考えていることやご門徒の方々にお伝えしたいことを発表する場がほしい」との要望を受けて鹿児島教区懇談会が提供しているスペースです。したがって、掲載内容がそのまま鹿児島教区懇談会の総意ではないことを付記しておきます。