仏前でリンを鳴らすことの意味を教えてください

お仏壇にお参りする時は多くの人は、おもむろに仏前に座り、お念仏申しながら合掌礼拝をします。

またその中には、リンを数回打ち鳴らしてからお念仏を申し、合掌礼拝をされる方もおられます。

リンは読経の最初と最後や中間に定められた作法で打ち鳴らす仏具です。

ですから、読経以外のときにむやみやたらに打ち鳴らすものではありません。

しかしながら

「リンを鳴らさないと阿弥陀さま・ご先祖さまに届かない」

「阿弥陀さま・ご先祖さまにお参りにきたことを、念仏申しリンを鳴らせて知らせるんです」

というふうにおっしゃる方々もおられます。

浄土真宗では私が称えさせていただく念仏は、どこまでいっても私を必ずお救い下さる阿弥陀さまへの感謝のお念仏です。

だから、私の側から阿弥陀さまやご先祖さまに何かを届ようとする必要もないのです。

カネを打つということは、お釈迦さまのご在世の頃は、お釈迦さまの説法を聞くときの合図だったといわれます。

お仏壇の前でリンを打ち読経する時には、お釈迦さまの説法をお聞かせいただくという気持ちでお参りさせていただきたいものです。